守護神法とは、命式の陰占の中で五行に偏りがある場合に、生活習慣や考え方を工夫することで五行の偏りをなくし、バランスの良い状態にすることで救いのある人生に導いてくれます。
守護神とは具体的には、宿命のバランスを取る五行や十干を指します。
自分の人生の中に守護神を取り入れることができれば、安定感に恵まれ、ラッキーなことが起こりやすいです。また、健康を保つことも出来ます。
位相法(=十二支=時間)では、主に現実的な世界の運勢を見ます。
守護神法(=十干=空間)では、主に精神的な世界の運勢を見ることができます。
この二つの技法を使いこなすことが運勢を正確に見るために大事です。どちらか一つの技法に偏って運勢を紐解こうとしてはいけません。
人生に意義を見出すために精神的な世界が重要です。それを伝えているのが守護神です。
守護神は全体守護神と調候守護神の二つに分けることができます。
それを踏まえて、守護神法をまとめると下記です。
- 全体守護神と調候守護神でそれぞれ守護神取りをした結果、どちらも同じ五行になる場合はその人にとって最も重要な守護神であると考えることができる
- 守護神となる五行や十干が自分の命式の中に含まれていると、意識しなくても人生の中で発動しやすい
全体守護神
全体守護神とは、単純に、陰占の日月年の干支の中でどういう五行があればバランスが保てるかを考えます。
ある特定の五行が強すぎれば、その五行の強度を抑えてくれるものを考えます。
また、足りない五行があれが、それを補うための五行が守護神となります。
守護神というのは心のバランスを取るための十干であって、いいことが起きるか悪いことが起きるかというわけではありません。人生の局面で救われるかどうかなのです。自分を見守ってくれて困った時に手を差し伸べてくれる存在のようなものです。
人が救われないと感じる時というのは、精神が偏っている時です。守護神に恵まれなず、精神のバランスを保つことが困難な場合は、他力本願ではなく誰の救いも必要としない覚悟が必要であり、自力でやるしかないので、大変さも増します。そのことで逆に人間的な成長をすることもあるので、守護神がいるいないが良い悪いということではありません。
自分の命式を五行で分類してみて、自分に足りない五行や、多すぎる性質を抑えてくれる五行があれば、その五行を日頃の行いや生活習慣で取り入れるようにします。そうすることで、全体守護神を自分の生活の中に取り入れることができます。
五行はそれぞれ、木性=福(精神)、火性=寿(健康)、土性=禄(経済)、金性=官(名誉)、水性=印(知恵)に当てははめることができます。それに従って、どういったことを心がければ全体守護神を取り入れることができるのか、足りない五行ごとに具体的な開運アクションをご紹介します。
全体守護神 |
開運アクション |
ラッキーカラー |
健康法 |
ラッキーフード |
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木性 |
福(精神)を意識して高めることが大事。ネガティブや鬱にならないように精神的な力を高める。 |
漢方薬青 |
青 |
青野菜 果肉・野菜 |
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火性 |
寿(健康)を意識して高めることが大事。健康を害さないように健康を意識した生活を送る。 |
灸・温泉 |
赤 |
にんじん・トマト・赤かぶ 鶏肉 |
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土性 |
禄(経済)を意識して高めることが大事。金銭的苦労をしなくていいように、経済的な土台を築くように頑張る。 |
指圧 |
黄 |
いも・穀類 |
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金性 |
官(名誉)を意識して高めることが大事。自分の名誉が傷つかないように、自制心のある節度ある行いを意識する。 |
鍼(はり) |
白 |
大根・ユリ根 動物肉 |
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水性 |
印(知恵)を意識して高めることが大事。無知が足かせにならないよう、色んなことに興味を示して見識を深めるようにする。 |
滝・水業 |
黒 |
ゴボウ・黒豆・小豆 魚肉 |
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全体守護神の取り方をいくつかの例題を見ながらやってみましょう。
※全体守護神では蔵干は考慮しません。
例題1
木性:1個ある
火性:1個ある
土性:2個ある
金性:2個ある
水性:0…不足している!
この命式では、水性が不足しているので、水が全体守護神となります。
例題2
次に、命式の中の五行が相剋ばかりの場合を見ていきます。
ここで紹介するのは水火既済と言う、最も激しい相剋関係が成立するケースです。
この名式は、俗に言う完全美と言っても良い運勢です。
命を削るほど何かに打ち込めれば最高です。全ての情熱を傾け、のめり込んで没頭することができれば、有終の美を飾ることができるでしょう。
守護神を使い尽くすほど、幸せな晩年が待っている命式です。
木性:0
火性:3個ある
土性:0
金性:0
水性:3個ある
この命式では、水と火に偏っていますが「3:3」なので、ある意味ではバランスが取れています。後天運の大運で木性や土性や金性が回ってくると、このバランスは崩れます。そのため、全体守護神は水と火の2つであると考えることができます。あるいは、一つもない木性、土性、金性を水と火のパワーレベルと同じくらいの強度で守護神として取り入れることができるかポイントとなります。
無形の性質(有形は木性、土性、金性)同士なので枠がなく、激しい激突になります。その激しい激突は溢れんばかりのエネルギーを生み出します。
相剋と比和しかない(相生がない)命式は基本的に激しい人生や戦いの多い人生を示唆します。
例題3
引き続き相剋関係が多い命式の例題を見ていきます。
この命式は、日干が他の干支から剋されているケースです。この場合も現実的な苦労(お金や仕事、結婚など)を先に経験する傾向があります。その方が、晩年に向けて豊かになれます。
木性:2個ある
火性:0
土性:1個ある
金性:3個ある
水性:0
この命式では、火と水が不足しています。多すぎる金性を抑える(剋す)火と、金性を減らす(洩らす)ことができる水、が全体守護神として考えられます。
例題を見てきて分かる通り、守護神は必ずしも命式内にあるものじゃないと使えないというわけではありません。
自分で守護神となる五行の特性を取り入れる努力をすれば、誰でも守護神を持つことができます。
相剋か比和しかない場合の特徴
命式内の5行の関係性において、相生関係がなく、相剋関係が多い命式の人は、相剋を通過(横線:現実世界・戦い)して晩年の幸せ(縦線:精神世界、学び、楽しみ)に繋がります。
- 若い頃の大変な苦労をすることが、晩年の幸せとなる
- 命を削る思いで自分のエネルギーを使いきることが大事
- エネルギーを使い切って精神の限界を感じてから幸せを掴む
調候守護神
調候守護神とは季節の調整をし、日干(あなたの素質)を最大限生かしてくれる十干のことです。
調候守護神は、あなたの命式にある日干と月支の組み合わせから出すことができます。
調候守護神を出す定義は下記になります。
- 五行のバランスで日干が弱っている場合は、その日干を応援する(=生じる)十干が調候守護神になる
- 五行のバランスで日干が強すぎる場合は、その日干を抑えてくれる(=剋してくれる)、あるいは解放させてくれる(=洩らさせてくれる)十干が調候守護神になる
- 五行のバランスで日干のバランスを取るための調候守護神なので、基本的には、日干と同五行を調候守護神に選ばない。
本来であれば年運や月運、あるいは大運で回ってくる十干十二支の五行バランスも考慮する必要があるため、その時々で適切な調候守護神を出すには高度な算命学のスキルと経験が必要になります。
本サイトでは、調候守護神を出す際の基本的な形(命式内の日干と月支の組み合わせ)を取り上げて、調候守護神を出すための考え方を説明していきます。
調候守護神一覧表
| 冬 | 春 | 夏 | 秋 |
亥 11月 | 子 12月 | 丑 1月 | 寅 2月 | 卯 3月 | 辰 4月 | 未 5月 | 午 6月 | 未 7月 | 申 8月 | 酉 9月 | 戌 10月 |
甲 | 第一 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 庚 | 癸 | 癸 | 癸 | 丁 | 丁 | 丙 |
第二 | 戊 | 丁 | 丁 | 癸 | 庚戊 | 癸 | 壬 | 壬 | 壬 | 庚 | 庚 | 癸 |
乙 | 第一 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 癸 | 癸 | 癸 | 癸 | 丙 | 癸 | 癸 |
第二 | 戊 | 丁 | 丁 | 癸 | 癸 | 丙 | 壬 | 壬 | 壬 | 癸 | 丙 | 丙 |
丙 | 第一 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 甲 |
第二 | 戊 | 戊 | 甲 | 庚 | 庚 | 甲 | 庚 | 庚 | 庚 | 甲 | 甲 | 壬 |
丁 | 第一 | 甲 | 甲 | 甲 | 庚 | 庚 | 甲 | 壬 | 壬 | 甲 | 甲 | 甲 | 甲 |
第二 | 庚戊 | 庚戊 | 庚戊 | 甲 | 甲 | 庚 | 甲 | 甲 | 壬 | 庚 | 庚 | 庚 |
戊 | 第一 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 甲 | 甲 | 癸 | 甲 | 丙 | 丙 | 甲 |
第二 | 甲 | 甲 | 甲 | 庚 | 庚 | 丙 | 癸 | 甲 | 癸 | 甲 | 甲 | 丙 |
己 | 第一 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 甲 | 癸 | 癸 | 癸 | 丙 | 丙 | 甲 |
第二 | 甲 | 甲 | 甲 | 庚 | 庚 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 癸 | 癸 | 丙 |
庚 | 第一 | 丁 | 丁 | 丁 | 戊 | 戊 | 甲 | 壬 | 壬 | 丁 | 丁 | 丁 | 甲 |
第二 | 甲 | 甲 | 甲 | 丁 | 丁 | 丁 | 癸 | 癸 | 甲 | 甲 | 甲 | 丁 |
辛 | 第一 | 丙 | 丙 | 丙 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 | 壬 |
第二 | 戊 | 戊 | 甲 | 戊 | 戊 | 甲 | 癸 | 癸 | 甲 | 丙 | 丙 | 甲 |
壬 | 第一 | 戊 | 戊 | 丙 | 庚 | 庚 | 甲 | 庚 | 庚 | 庚 | 丙 | 丙 | 甲 |
第二 | 丙 | 丙 | 甲 | 丙 | 丙 | 庚 | 辛 | 辛 | 甲 | 甲 | 甲 | 丙 |
癸 | 第一 | 丙 | 丙 | 甲 | 辛 | 辛 | 甲 | 庚 | 庚 | 庚 | 丙 | 丙 | 甲 |
第二 | 甲 | 甲 | 丙 | 丙 | 丙 | 丙 | 辛 | 辛 | 甲 | 甲 | 甲 | 辛 |
調候守護神を十大主星に変換
自分の命式内に守護神がない場合
人によっては、全体守護神と調候守護神において、自分の守護神となる五行や十干が自分の命式内にない人もたくさんいます。そんな人でも、守護神を自分の人生に取り入れる事はできます。
具体的には、自分の守護神となる十干(五行)を日干に通して十大主星に置き換えます(*1)。そして、その十大主星の特徴を意識した生活を送れば、守護神を取り入れたことになります。
*1:十干の交わりで置き換えわる十大主星はこちらの一覧表「十大主星表」で確認できます。
忌神
忌神とは、守護神(バランスの神)を弱める十干のことを言います。五行のバランスを崩す原因になる十干も忌神として扱います。